どのような取引においてもトラブルはつきものであり、証券取引も例外ではありません。トラブルの種類も多岐にわたり、例えば、無断で証券の売買が行われたケースや、説明不十分のまま危険性の高い商品を勧められたケース、相場について断定的なことをいわれて勧められたケースなど様々なものがあります。
消費者が被害に気付いたとしても、これを証券会社や銀行に苦情を言い、対等に交渉することは難しく、苦情申し入れが棚上げにされることも少なくありません。
そこで、金融機関側との話し合いが進まない場合は、無理に交渉を進めるのではなく、紛争解決手続きを行うようにしましょう。代表的な手続きとしては次の4つがあります。
①証券・金融商品あっせん相談センターのあっせん手続き
②全国銀行協会のあっせん手続き
③裁判所における民事調停
④民事訴訟
これら4つのうち、①~③は和解を目指した話し合いであるため、④民事訴訟に比べ簡易・迅速に紛争を解決することができますが、話し合いがうまくいかない場合や、被害額が大きい場合は訴訟を提起して解決を目指すことになります。
もっとも、金融機関側はこのような紛争が起きた場合に対応できるよう、取引の段階で顧客に様々な書類に署名させて書類上は適正な取引であるかのように準備を行っている場合が多く、消費者側と金融機関側とでは対等とはいえないのが実情でしょう。そのため、訴訟に踏み切るのにはある程度決断を要します。
金融機関と話し合いする場合や提訴を考えている場合は、できるだけ早い段階で弁護士に相談し、消費者に有利な解決を目指して準備を行いましょう。
伊藤幸紀法律事務所は、悪徳商法やインターネット上での消費者トラブルなどの消費者問題をめぐる様々な法律相談を承っております。
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