一度債務整理や自己破産手続きをしたにもかかわらず、再び返済状況に滞りが出てしまったため、2回目の債務整理をしたいというお悩みを抱えている方がいらっしゃると思います。
そうした方々に向けて、2回目の債務整理が可能か否かについてご説明いたします。
まず、結論から申し上げると、任意整理、自己破産ともに2回目でも実施することは可能です。しかしながら、一度は手続きを経ているためハードルが高くなってしまいます。そこで、当サイトではそれぞれについて分けてご説明をさせていただきます。
■任意整理
任意整理とは、利息制限法に規定されている上限金利(15~20%)を引き下げて取引開始時から再計算を行い、金利をカットした上で元本のみの分割返済を内容とする和解契約を結ぶことを指します。
そして通常の場合においては、一度任意整理を行うと支払いが2回滞った時点で期限の利益を喪失し、一括返済を強いられることとなります。
期限の利益の喪失を防止するために、再び任意整理を行うことで月々の返済額を減額し、かつ支払い期限を延長することは可能です。
もっとも、これは債権者が同意をしない限りは不可能となってしまうため、債権者との交渉が必要となってきます。
弁護士に依頼をしなくとも、債権者の方と直接交渉をすることはできますが、一度任意整理を行なっている以上、債権者からの信用は低くなっている可能性があり、なかなか交渉がスムーズに進まないということも考えられます。
そのため、弁護士というある程度信用力のある代理を通すことで、より任意整理へのハードルも下げることができ、また、ノウハウやスキルのある弁護士に依頼すれば、さらに成功率を高めることができるでしょう。
■自己破産
次に自己破産についてです。自己破産とは、簡単に言ってしまうと裁判所の許可を得て、法律上の借金支払い義務を免除する手続きを指します。
上記の通り2度目の自己破産は法律上は可能となっています。しかし、破産法252条1項に規定されている「免責不許可事由」に該当してしまうと、2度目の自己破産は不可能となります。そして、その裁判所からの審査は1度目と比較すると非常に厳しいものとなっています。
その中でも、1度目の自己破産手続きから7年以内に再び自己破産手続きをする場合には、免責(債務の免除)がされることが極めて厳しくなります。
そのほかにも「浪費又は賭博その他の射幸行為」(破産法252条1項4号)にあたらないかについても厳しい審査が入ることとなります。
2回目の任意整理の交渉や、自己破産で免責がされなかったということでお困りの方は伊藤幸紀法律事務所にご相談ください。任意整理や自己破産についてノウハウを持った弁護士が親身になって対応させていただきます。
2回目の債務整理は可能?
伊藤幸紀法律事務所が提供する基礎知識
-
慰謝料・損害賠償
慰謝料とは、被害者の精神的・肉体的な苦痛を金銭に換算したものをいい、交通事故が発生した場合、通常は加害...
-
任意整理の費用はどのく...
任意整理とは、借金の支払いが滞ってしまった場合に借金を減額する手続きの一つをいい、当事者が弁護士等を...
-
財産分与
財産分与とは、離婚時に、一方当事者から他方当事者に対して、夫婦の財産を分割するように請求することをいい...
-
人身事故
交通事故の被害者となった場合、少しでも怪我を負っているのであれば人身事故として届出しましょう。なぜなら...
-
2回目の債務整理は可能?
一度債務整理や自己破産手続きをしたにもかかわらず、再び返済状況に滞りが出てしまったため、2回目の債務整...
-
個人再生で車を手放さな...
個人再生手続は自己破産手続と混同されがちです。そのため、個人再生手続をすると自己破産と同様に資産を失い...
-
建物明け渡し・立ち退き
家賃を滞納してる借主に対しては、最後の手段として建物明け渡しや立ち退きの手続きを行うことになります。こ...
-
死亡事故
交通事故で死亡事故を発生させた場合、加害者は次の法的責任を負うことになります。 ●刑事責任 まず、通...
-
民事再生(個人再生)
個人再生とは、裁判所を介することで支払いきれなくなった借金の一部を免除して貰い、残債務を原則3年間で返...