CМや新聞広告などで頻繁に目にする「過払い金」ですが、これは2010年までに借金をした方には誰にも存在する可能性があります。
そもそも過払い金の発生には、法律の不備が関係しています。皆さんが金融業者からお金を借りる際、利息が課せられるかと思います。この利息の利率を定めた法律のことを利息制限法といいます。
利息制限法では、借金をする際の上限利率を最高で20%と定めていました。しかし、この法律には罰則規定がなかったため、消費者金融の多くはこの上限利率を無視した貸付を行っていたのです。実際、貸金業者に罰則が課せられたのは、出資法という別の法律で定められた年率29.2%という上限利率をオーバーした時だけだったのです。つまり、利息制限法が定める上限利率20%と出資法が定める上限利率29.2%のこの差こそが、過払い金の発生する原因となったのです。ちなみに、この上限利率の差異をグレーゾーン金利と一般的には称します。
2010年の改正貸金業法の完全施行によって、現在ではグレーゾーン金利が撤廃されましたが、それ以前の借入では過払い金が発生している可能性が非常に高いのです。既に完済した借金でも、返済をした日から10年以内であれば返還請求を行うことが可能です。
言い換えると、返済を終えてから10年以上が経過してしまっていると、過払い金の返還請求はできないのです。そのため、もし過払い金の存在が気になるのであれば、専門家へ早期に相談し、然るべき対策を講じる必要があるのです。
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過払い金請求
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